三行まとめ
先週、アナリティクスサミット2014というイベントに参加してきたので、感じたことを忘れないうちに書き残します。
(半ば強引に)三行+キーワードにまとめると、
(1)データマーケティングに関するツールはさらに進化し、データも揃った。
(2)課題は「組織内の人」の理解と連携で、目的は「ビジネス成果を出す」こと。
(3)併せて取り組むべきは、「プライバシー」=「ユーザーの権利」について。
※キーワードは「データ分析 and KKD」
このイベントの少し前に、SiteCatalyst(Adobe Analytics)のユーザーグループであるeVar7主催のAdobe Summit 2014 報告会にも参加させて頂きましたが、そこでも同じことを感じました。
印象深かった話を1つ
大阪ガス、河本さんのお話より。
データ分析は「ビジネスを変えられてナンボ」。
(中略)
「データ分析 or KKD(勘と経験と度胸の頭文字)」ではない。「データ分析 and KKD」である。
以下は、上記に関する具体的なエピソードです。
非常に示唆に富んだお話でした。
ガス修理サービスに関するお話です。
「修理部品携行予測システム」というものを開発し、過去の修理データ(給湯器の故障など)とお客様からの修理依頼内容を元に、修理に向かう際に持参すべき修理部品を予測することで、”当日の修理完了率”を飛躍的に改善させた。
(中略)
良いソリューションを開発しても、現場の人に使ってもらえなければ意味が無い=ビジネス成果に繋がらない。最初はまったく使ってもらえなかったが、みんなが毎朝使う「メンテナンス業務システム」の空いているスペースに、出動時に携行すべき予測結果ベスト5を入れたところ、みんな使ってくれるようになった。
(中略)
新人には絶大な効果があった。ベテランには勘と経験があるので、大きな改善は見られなかったものの、多少の改善はみられた。ベテランから言われたのは「ベスト3までなら勘と経験で分かってたが、ベスト4と5までは正直分からなかったので助かった」。
別セッションですが、良品企画(無印良品)の奥谷さんもこんなことを仰っていました。
ITに求めているのは予測。それに、人間の仮説を入れて、自動で回るようにする。
このお二人の話に共通するのは、
・機械的なデータ分析だけではなく、
人の知見や仮説も加えることでアウトプットの精度を高め、
さらに、運用の自動化を図る。
といったところのように思いました。
データの取得元や、活用先は、
オンラインオフライン関係なく、領域をまたぐというか、
垣根自体が無くなってきたというか。
このあたり、今年急に感じたことではないですが。
アメリカに遅れ、日本でも徐々にですが、
実践し、結果を出し始めている企業が出てきているなーと。
肩書き変更
時代の流れで、アクセス解析はもう当たり前に行われるようになり、上記の通り、データマーケティングへの取り組みは多岐にわたっています。
アナリティクスサミット2014の主催は「アクセス解析イニシアチブ」という団体名称でしたが、本イベントを機に、名称を「アナリティクス アソシエーション」に変更しました。
この流れに便乗し、私も肩書きを「ウェブアナリスト」から「Analytics Specialist」に変更しようと思います。
だいぶ前に、海外には「Web Analytics Specialist」という肩書きがあることを知りましたが、例に漏れず、私の領域も「Web」だけではないので、「Web」を取り。
これはクリエーティブ・テクノロジストという肩書きを使っている電通の菅野薫さんの著書「クリエーティブ・テクノロジスト」の一節ですが、
そもそも肩書きとはなんのために付けるのかというと、僕の場合、自分の適性に合った仕事がくるようにするための技として肩書きを使ったんです。その肩書きが僕自身のすべてを正確に表現しているかどうかは重要ではなく、クライアントがイメージしている「こういう人がいたらいいのに」という要望と、自分の適性(スキル)を上手くつなげることができれば自分に合った仕事が来るはず、という考え方です
この話がスッと入ってきて、前のブログでも書いたのですが、自分がやっていることと肩書きがしっくりきていなかったので、a2iの名称変更もあり、もう少ししっくりくるものに変えてみようと思った次第です。
ただ、名前負けしている感があるのは自覚しているので、自分にプレッシャーをかけるという意味でも、この肩書きを携えて、広い視点と知見をもってクライアントのビジネス成果に貢献できるよう、日々精進したいと思います。
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